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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

山の中のカレー屋さん 

2019/07/11
Thu. 23:34

石見銀山から銀山街道を南下して県境の町赤名から赤名峠を越えて広島県へ入ると三次まで国道を下り、松江尾道道へ乗る。尾道方面へ約30分ほど走って一般道へ出てしばらく走ると、山の中の古民家を改修したカレー屋さんがある。

本格的な本場インドカレーで、嘘か真か・・・ご主人は若い頃にインドでカレー作りを教わったとか・・・まぁ私の場合、自分の口に合えばそういうことはどうでも良いことで・・・とにかく、自宅の納屋を改装して手造りした厨房には薪のナン窯があって、その窯に火を入れるところから営業が始まる。
本格的なのかどうかはよくわからないが、こだわりのカレー屋さんであることは確かだ。
普通乗用車がやっと通れるほどの、万善寺の参道よりもっと急で狭いアプローチを登りきった先に狭い駐車場があって、食事の後、町道まで楽に降りるために車を出船駐車へ切り返ししようとすると、なかなか思うようにいかなくてひと汗かくことになる。
どんなに美味しいカレー屋さんでも「わたし、バックで駐車できないのぉ〜」とか「信号のある交差点でしかじょぉ〜ずにまがれないのぉ〜」とかそういうシティー派のセレブには不向きなお店だ・・・と、ボクは思う。
ご主人にとってはとても重要で深い意味があるのだろうお店の看板代わりのよくわからないバリ風の絵を見ながらお店に向かう。
正面は庭で、その右側には農家風の母屋がある。
庭を見ながら左へ曲がるとお店の玄関があってその向こうはウッドデッキが広がる。天気が良かったり店内が満席だったり何かのパーティーだったりする時に使われている様子で、のどかな山間の田舎風景が見渡せる。

そのカレー屋さんを紹介してくれたのは、もうかれこれ10年以上お付き合いの広島在住百姓オヤジ。
結構なこだわり者で、ピンポイントに博識で、ソコソコ人なつっこくてネットワークも広く、宗教の信仰心もそれなりに強く、どちらかといえば理系で各種メカにも精通し・・・ザックリ云うと、なんともめんどくさい偏屈者。
それで、これもどちらかといえば「偏屈者!」と云われても反論できないボクとしては、どこかしらめんどくさいながらも気が合ったりしてしまうのです・・・

「今度の連休なんですけど・・・二人予約できますか?」
なかなかワイフを連れて行ってやれないまま、このままだとお盆になっていよいよ出かける機会を逸してしまいそうだから前後のスケジュールを調整して電話してみた。
「ゴメンナサイ!・・・実は主人このあいだから肺炎で入院してるんです。それで、大事を取って7月いっぱいは休みにしようと云うことになって・・」
奥さんは、電話口で申し訳なさそうだ。1日に予約の電話が何本もかかってきて、その度に同じように予約を断り続けているのだろう。電話番だけで1日が過ぎてしまいそうなのも、我が身に置き換えてみるとなかなかしんどくて辛い。
「ソレはご心配なことです。くれぐれもお大事にてください」
カレー屋さんは彫刻の完成打ち上げ!・・ということで秋になってしまいそうだな・・・

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