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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

直指人心 

2019/07/22
Mon. 23:51

普通台風が過ぎたあとは、スッキリと晴れて一気に蒸し暑くなるものだが、今度はいつまでも雲が残ってその上時折雨が降ったりする。
境内の雑草がこの1週間でグイグイ伸びて、みすぼらしい山寺の雰囲気が一層深まってきた。これから1週間は草刈りなどの作務をすることにしていたのだが、梅雨明けの具合を待ちながらもうしばらく様子を見てみようと思う。

あまり成功したとは言えないが、縁側へ干しておいた柿渋染の手ぬぐいが乾いたのでアイロンを当てた。夏の粗品は、文字を染め抜いた手ぬぐいが定着し始めた。
自分が勝手に自分で満足しているだけのことだからお参りのみなさんが満足しているかどうかは気にしないことにしている。たまに何かの拍子に文字の意味を聞かれるようなことがあっても、ソレもせいぜい2〜3人くらいのことで、あとになって手ぬぐいの話題が出ることもない。
染色は特に改まって勉強したこともなくて、せいぜい学生の頃の何かの講座で理屈や技法をメモしたくらいのことだから、素人の頼みの綱は染色材料の裏へ書いてある使用の手引きになる。それでも、1年毎に毎回同じことを繰り返していると以前の失敗を思い出すから少しずつミスも減ってきてコストダウンにはなっているのではないかと思っている。

どうでもいいくらいの思いつきで今年から柿渋染を始めた。
万善寺の寺領(チョット大げさだけど・・)はほとんどが山林でアチコチに点在する耕作地は全部合わせても1町歩無いだろう。昔はその耕作地と山林の境界あたりへ梅の木や柿の木やイチヂクや栗などの実の生る木が植えられていた。シーズンになるとそれらを収穫して自給自足の足しにしていたのだが、それも自分一人ではかなりの重労働だし、耕作地の利用もやめた今となっては、果実の収穫も止めてほったらかし状態になった。耕作地は年々確実に原野に変わり山林との境界が曖昧になって、ソレを待っていたように山の生き物たちが自由に動き回って悪さをするようになってきたから、梅と柿と栗の木を切り倒すことにした。伐採した木はストーブの焚付の足しにできる。
数本の柿の木から手頃なのを選んで、実がまだ色づく前に毎年1本ずつ切り倒すことにした。それから柿の実を収穫して柿渋を作り置きしようと思う。絞った柿渋をペットボトルに入れておけば1年後には染色に使えるはずだ。数年間掛けて毎年切り倒しながら柿渋溶液にしておけば、しばらくはそれを使って柿渋染ができるはずだ。

文字は「直指人心」と書いた。禅語で比較的有名だから知っている人もいると思う。
指差した先にあるものにばかり心を囚われてはいけない。むしろ指差した自分の心の道理を冷静に客観的に見つめ、その真意を推し量ることのほうがズッと大事なことなんだ!・・・とでも云えば良いのかなぁ〜・・・
とにかく、軽々しくモノを指差したりするもんじゃない!・・・くらいに思っておいたら、自分の軽率な行為を自粛できるのではないだろうかと・・・そんなふうに思って、その手ぬぐいを頭に巻いて作務でもしてみようと考えた次第です。それでもたぶん、2〜3回も洗濯すればその字も消えて無くなって元の柿渋色だけが残るだろう・・と予測もしていたりしています。ソレはソレで恩着せがましくなくて良いでしょぉ〜

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