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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

告別式の朝 

2019/07/29
Mon. 23:17

万善寺では、お葬式ができると大量の書物をする。

数年前まで葬儀旗は、最低8枚書いていたが、JA葬祭が葬儀を仕切ることが増えてから、本部の地域事情を踏襲して少しずつ枚数が減り、やがて「葬儀旗はあまり必要とされないところがほとんどなものですから・・・どうしても無いと困るということでしたら別に作って用意させていただきますがいかがでしょう??」などと事前に担当さんから喪主さんへ伝えられていたりして「JAさんがそのようにおっしゃるものですから、略式でお願いできれば助かるのですが・・」と、喪主さんの方から言ってこられると「ハイ、それではそういうことで・・・」とお返事するしか無いことになって、結局最近は暗黙のうちに割愛されることがほとんどになってしまって、この度もそうなった。

七本塔婆は、お葬式の開蓮忌塔婆とは別に初七日から始まって四十九日の7日間分を書くのだが、万善寺の場合は最後の四十九日大練忌塔婆と開蓮忌塔婆の2枚は5尺か6尺塔婆を使うことにしているから、厳密には六本の塔婆を書いている。

六道さんは、俗にいう六地蔵のことで、昔は六枚の板が用意されていたがその後簡略されて今では一枚の板にノコ刃のような6つの山形を切り出したものに変わった。

白木のお位牌さんは、喪主家によって2基書く場合と1基で済ませる場合がある。細かく云えばそれぞれに意味があるが、葬祭告別式の様式上で何時の頃からかそういう習わしが定着してきたもので、坊主的には1基あれば用が足りるから、私の場合はだいたい1基書いて済ますことにしている。

他にも、如来十号とか剃髪偈とかとにかく枕経から通夜葬儀とリミットのある書物ばかりが続く。
大小の塔婆にしてもお位牌にしても、一つ一つすべてがお金だから書き損じが許されない。慎重に気遣いながら短時間で書き上げると、普通の健康体でもドッと疲労がたまる。
頚椎のこともあって右半身へシビレが続いているから、長い間筆先に集中することが難しくなった。それに塔婆は野外で野ざらしになるから墨汁だと雨に流れて字がなくなる。
そんな感じで、しばらくぶりのお葬式が出来てシビレをダマシダマシ墨をすって筆を使ったせいか、夜になって引導を考えるようになってからは、首筋から肩にかけて重たい砂袋が乗っているみたいになって、身体が思うように動かなくて頭の思考力も鈍ってきた。

引導香語の良し悪しで葬儀告別式で参列の皆さんの緊張感が変わる。
通夜は思ったより夜の虫も少なくて涼しかったし衣が苦にならなかった。
葬儀告別式の朝、8時前には温度計が27度まで上がっていた。襦袢へ白衣を重ね着しているだけで汗がにじみ出てくる。過酷な告別式になりそうな気もするが、唯一の救いは葬祭開場に使用されることになった自治会館は標高が高くて涼しい場所にあること。
100才に迫るほど長生きされて大往生のおばあさんを遺漏なくお見送りしなければいけない。めったにない久しぶりのお葬式でチキン坊主は少々緊張しております・・・

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