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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

猫も一役 

2019/12/21
Sat. 16:10

12月に入ってしばらくした頃、雀たちが万善寺へ帰ってきた。
保賀の谷の田んぼで稲の穂が出て少しずつ実が膨らむ頃までは、毎朝夕古古古米へ稗や粟や向日葵などをブレンドした万善寺オリジナルの雀ご飯を先を争ってパクツイていたのに、そろそろお盆になろうかとする暑い盛りに稲穂が頭を下げ始めたら途端に糠臭い古古古米など見向きもしないで新鮮な新米の甘くて柔らかい若穂目当てに保賀の谷へ広がる田んぼのあちこちへ飛び去ってしまった。

本堂の座の下を散歩の通り道にして猫が徘徊するようになったと気づいたのは、まだ雀が万善寺へ帰ってくる前だった。
衣替えで、夏の着物を洗濯して和箪笥へ仕舞いながら冬シーズンの袷や襦袢と一緒に大衣を取り出していると、畳んだ衣の間からネズミ駆除用のピンクの毒エサが次々と転がり落ちた。あの頃はまだ万善寺のアチコチへネズミが出没してお供えのお菓子や乾物をカジッたりして悪さをしていたが、猫が何処かからやってくるようになった途端にネズミがいなくなった。

数年前には狸が座の下へ住み着いていたこともあるし、本堂の天井裏にはイタチの寝床もあった。ちょうど1年前には朝帰りのテンが繁茂した裏山の雑木を伝って庫裏の屋根伝いに天井裏へ入り込んで昼寝をむさぼっていたがそのうちいなくなって、それから1年テンを見ることも絶えた。
寺の日常の暮らしが困ってしまうほど特に迷惑をかける訳でもないし、狸やイタチやテンもネズミの駆除に役立ってくれるといいと思って見て見ぬふりで過ごしていたのだが、その頃はネズミ出没の絶えることがなかった。そのかわりムカデやベンジョコウロギが絶えた。彼らの食性はどうやらそちらの方を好んでいたようだ。

猫は寺へ住み着いているわけでもないし、時々の散歩コースに本堂の床下が入っているだけなのだろうが、それでも寺の管理者である住職のボクとしては、一匹の猫のおかげであれほど悪さをしていたネズミがいなくなったという事実は見過ごせないものがある。それで、ささやかなお礼も兼ねてホームセンターにある一番安い猫飯を一袋買った。毎日万善寺へ通勤しているわけでもないが、年の瀬に向かって日中は寺で過ごすことも増えたし、早朝に出勤すると本堂の座の下脇へ猫飯を一皿用意しておくことにした。そうすると、だいたい次の朝には食べ残しの残骸も全く落ちていないほど皿がきれいに空っぽになっている。

吉田家のネコチャンズは日がな一日ゴロゴロと寝てばかりいる。
寒くなって吉田家ロフトのマイルームへコタツを出したら、それからシロが入り浸るようになった。クロは図々しくも昼と云わず夜と云わず、ほぼ1日中マイベッドのど真ん中を占領している。
彼等が吉田家に同居をはじめた7年前から、吉田家からネズミが消えた。あれだけ雑然と散らかり放題なのにゴキブリやムカデと出くわすことなど1年で5回と無い。
猫たちもそれなりにさり気なく一役働いてくれて立派な生活共同体になっている。

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