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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

冷凍みかんと水出しコーヒー 

2020/05/29
Fri. 17:28

満タンにした草刈り機の油がなくなる頃には額から汗が流れ落ちるまでに暖かくなった。
通勤坊主で寺へ到着すると、午前中の作務をひと仕事済ませてコーヒーを入れる。
少し前まではステンレスメッシュを使っていたが、今は水出しコーヒーに変えた。
お昼ごはんを終わった昼休みに、ハンドミルを回して豆を挽いて前日に沸騰させて一晩冷ましておいた井戸水を使う。一回の水出しで1リットルほどつくって冷蔵庫で冷やしておけば、それで次の日に飲むぶんのコーヒーが足りる。
季節が初夏から初秋までの暑い間のティータイムは冬に造った自作の冷凍みかんと水出しコーヒーで済ませている。

今年は教区も彫刻も春の総会が中止になった。
寺院の方は一応住職でもあるから欠席できないが、彫刻の方は全国から東京の総会会場へ集合することになるので、もう何年も前から委任状で済ませて欠席させてもらっている。
その展覧会の会報が届いたので目を通していると、長年彫刻部の委員で組織運営にご尽力を頂いていたHさんの功労退会が記載されてあった。
Hさんよりもご高齢の作家も参与などでまだ在籍していらっしゃるし、退会されるにはなにかそれなりに特別の事情でもあるのかと心配していたら、後日、ご本人から健康上の都合だとする丁寧な退会のお知らせハガキが届いた。
具象の彫刻家であるHさんは、この近年仏教絡みの宗教的なテーマを追いかけて彫刻を制作されていた。そのテーマには、何かしらご本人の意図するものがあるのだろうと毎年会場で彫刻の前に立ってそのことを読み取ろうとしてみたが、結局彫刻を見るだけでは制作の背景を感じとるまでに至らなかった。
いずれ、何かの機会に彫刻の宗教的背景を聞いてみたいと思っていたから、ソレが出来ないままご本人との接点が切れてしまった。

自分では彫刻を造っていると同時に、まがりなりにも住職まで勤めているナンチャッテ坊主でもあるから、具象の彫刻家が宗教的題材の彫刻を制作するということは、かなりの勇気が必要だと思っている。
知人である奈良に在住の寺院の壁画を描くほどのフレスコ画家は、下描きを始める前に剃髪し心身を清めて仏教の三千大千世界に帰依される。画家であると同時に仏教の一宗教家として制作に向かわれる。そういう姿を見聞していると、彫刻家としての自分の立ち位置は「宗教家からは程遠いところにいるなぁ〜・・・」と感じる。

職業と云うと、自分のことを「彫刻家」とは色々な場面でよく使いよく言う。しかし、自分を坊主とは云っても自分から「宗教家」と言うことは無い。
気持ちの問題と云ってしまえばその程度のことだが、仏教とか宗門とか、そういうことの知識も適当でいいかげんなボクが、偉そうに宗教を語ることなどできるわけもない。そうであるから余計に、彫刻家としての自分が自分の責任で仏教的背景に起因する彫刻を制作することなど有り得ないことなのだ。

最近は、万善寺の須弥壇に安座される御本尊様正面へ経机を移動して下手な自己流太鼓をたたきながら地球の安寧を願って祈祷法要を続けている。

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