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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

記者の目 

2011/06/07
Tue. 06:15

万善寺の年回法事で広島県まで出かけてきました。

檀家の施主さんは高齢化の進む山間地の自宅で一人、3回忌のご主人を見守っていらっしゃいます。
2人の息子さんは、それぞれ独立して他県に建てた自分達の持ち家暮らし。

亡くなったご主人は趣味人の文化人で、分厚い本が山積みの書斎には世界の歴史や美術書などが整然と書庫を飾っていました。息子さんもお父さんの血を引き継いだのでしょう、世間への関心が高く、自分のしっかりした意見をお持ちの方々で、法事の休憩時間にも話題が絶えません。

ご長男は新聞記者で関西から中国地方を転勤し、現在は広島の方で支局長をされています。
その関係からか、鞆の浦のことが話題になりました。あの宮崎駿氏のポニョの舞台になったところです。
地元では橋を造ることが景観を崩すと反対の住民と、生活の安全と便利を優先すべきだと賛成の住民が対立し、現在は広島県を相手に訴訟が進行中とのこと。

実は、私の友人も含めてチョットした関係があったりするのですが、その話題を避けつつ色々と出てくる話題をあらためて聞き直すと、橋の建設賛成派が大多数とのこと。
地元に暮らす住民にとっては、暮らしの向上と行政支援の均等化が何よりも優先して望まれているとのことです。
歴史の継承保全や景観の不自然化などの問題提起は単なる個人の感傷を満たすだけで、暮らしの向上には何の役にも立たないという考え方が圧倒的多数のようです。

このような大きな問題は、やはり情報の片寄りがあってはいけないとつくづく思いました。
声の大きさや理想の高さだけで物事の核心の是非を見極めることは難しいことと思います。

自然は常に留まることなく移ろい続けています。
今のこの時間は留まることなく過去に消えていきます。

私達人間は時代を超え常に今その時の暮らしを守り続け、又はより良いものにしようとする。
その営みがどれほど虚しい行為であるかを認識し、自然に謙虚に暮らすことが求められているような気がします。

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