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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

どうなる三原谷 

2011/08/04
Thu. 04:54

石見銀山の谷はだいたいV字型が多くて、山からの水を集める銀山川などの渓流もチョロチョロと申し訳程度に流れるばかりがほとんどですが、そのような状況だからひと雨ふると一気に激流になってしまいます。

一方、三原谷の方はU字型のゆったりした谷で、川の流れに沿って家と生活道が続き、谷全体の日当たりのよい場所を選んで耕作地が続きます。
限られた土地を無駄なく使う人々の暮らしの知恵が谷の隅々までいきわたって、そのことがヒシヒシと伝わる田園の風景は柔らかい温もりを感じさせてくれます。

この三原谷は兵庫県竹野町の一集落ですが、このところ急激に進む高齢化と人口減少で、俗にいう「限界集落」となりつつあります。
産業といえば、稲作を中心にした農業や、山を育てる林業が主でしょう。
大都市圏に近くて比較的便利な三原谷の立地条件が、都市型文化に洗脳されている今の壮年層を中心に歯止めの出来ないほどの人口流出につながったのではないでしょうか。

彫刻設置の下見を兼ねてまだ朝もやの残る早朝にこの谷を訪問したのは、7月の終り頃でした。
その時、この谷の各集落の繋がりを精力的にまとめていこうとがんばっている小山さんに会うことが出来ました。
小山さんは未だにはで干しの稲作を続けていらっしゃるそうで、コンバインを使った強制乾燥の米とは、その瑞々しさが全く違うと力説していらっしゃいました。

その小山さんの案内で、谷の各所を歩き回った訳ですが、私の彫刻は石見銀山の谷がスケールの基準になって造られているようなところもあって、どうも三原谷のスケールに上手くはまってくれないような印象を受けたりもしたところです。

彫刻設置は、秋の稲刈りが終った頃の田んぼになります。
なかなかの難問をどのように乗切るか・・・
最近、そのことが脳味噌のかなりの部分を占領しています。


三原谷1ー1

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