FC2ブログ

工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

蝋燭の夜 

2011/11/24
Thu. 08:37

石見銀山の自宅の近所に、現代の必需品を全く常設していない小さな民家があります。
電気も水道も何もない家には、囲炉裏とテーブルと蝋燭があるだけ。

石見銀山がまだまだ閑散としていて、町内には空き家も沢山残っていた頃、その空き家の一つだった家を改築して今のようなかたちにしたあと、ほぼ、毎晩のように町内外の友人が集まって囲炉裏パーティーをしていたものでした。

それから20年近く経った今では、町内の空き家もずいぶんと改善され、その何もない家の周辺も夜人口が数家族増えたりして、夜中まで大騒ぎをする事もはばかられるようになったことと、何より、何時も集まっていたメンバーが揃って20年近く年をとってしまったことが要因となって、最近では、その家に蝋燭が灯ることもほとんど無くなっています。

この間、その家の家主から夜のお客さんを迎えるための蝋燭の準備を頼まれて、久々にほの暗い灯の中で小一時間ほど過ごしてきました。
秋も過ぎ、冬の気配が迫る頃になって、夜の星が急に輝きをましてこぼれ落ちそうに石見銀山の町並みへ迫ってきて、用水路を流れる水音がやたらと元気よく聞こえてきます。

最近では、それこそ1日中電気やガス灯油燃料に色々お世話になりっぱなしの暮らしに慣れてしまって、節約の間もなく消費をくり返す日々があたりまえになっています。
目に見えて短く燃え尽きる蝋燭を見ていると、灯のありがたさを再発見した一夜でした。

IMG_3878.jpg

[edit]

CM: 0
TB: 0

page top

この記事に対するコメント

page top

コメントの投稿

Secret

page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://tetujin29.blog31.fc2.com/tb.php/696-0bae1b77
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

page top

2020-05