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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

甘酸っぱい香り 

2012/01/31
Tue. 08:50

このあいだ終了した広島での展覧会ですが、その最終日は搬出作業もあるので、数少ない広島やその周辺の知人に招待券などを送ったりして、吉田もそれなりに地道な制作活動を続けていることをお知らせして、終日会場の受付近くでうろついているようにしています。

昨年は、丁度寺の仏事と重なって会場へ出かけることが出来なかったのですが、今年はそういうこともなく、雪の状態も良かったりしてすんなりと広島へ出かけることが出来ました。

友人知人の少ない吉田ですが、ありがたくもその方々の何人かは会場まで訪ねてきて頂いたりして恐縮です。

高校時代からの友人でことあるごとに気にかけてくれているM君も家族で来てくれました。
一気に40年過去へ若返ったように饒舌になったりしてしまいます。

瀬戸内の島々ではみかんの栽培が盛んに行われていて、積極的に品種改良などしたりしながら少しでも美味しいみかんを食べてもらおうとがんばっていらっしゃる方々が多いのですが、この度も、そのように丹誠込めて育てたみかんをお土産の差し入れにいただいたりしたところです。
積もる話の方が多くて、彫刻はチラ見程度で終わるのですが、それでも私の方は何の問題もなく、むしろお話をしたり聞いたりしていることの方が不義理の溝が浅くなるような気がして心地よかったりします。

最近は、美術館の会場へ生花のような生ものの差し入れを拒否するところが多くて、広島の美術館もその一つ。
わざわざの善意好意が門前払いされてしまうことが常識になってしまったりしています。
結局、美術館の管理事務所の薄暗い部屋の片隅で日の目を見ることなく管理され続けていた花を受け取って、そのまま通用口から人目を避けるように搬出しなければならない始末。
諸々の事情や理屈は理解出来ますが、味気ないことです。

帰りの車中は、甘酸っぱい花やみかんの香りにつつまれて、とてもリラックスさせてもらいました。
ネコヤナギを見たりすると、冬の真っ最中なのに春が来たように錯覚したりもします。

彫刻は絵画のように簡単に全国規模の移動が出来ないこともあって、なかなか一般の目に触れる好条件を維持出来ない状態が延々と続いています。
この度のような展覧会も、壁面を埋め尽くした絵画の邪魔にならないように構造強化の柱へ張り付くように小品が点在しているような状況です。
本展の六本木も似たようなものですが、それでも一部屋程は彫刻だけの展示があったりして他よりはマシかなとも思ったりします。

ほんの数年前までは、個展でも企画しない限り小品の彫刻を造ることはありませんでしたが、この頃になって、その気持ちも少しずつ変化して、今では小品彫刻を多作することで彫刻の魅力が世間に浸透するきっかけになるかも知れないとも思うようになりました。
彫刻に限らずどの道も、あまりアチコチに偏らない中道を見失わないようにしないといけないと戒めています。

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