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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

彫刻家事情 

2012/06/01
Fri. 01:41

このところ現代彫刻小品展と福光石彫ワークショップの関係で、石見銀山に居続けの毎日ですが、万善寺の用事がないわけでもないので、毎日のように頻繁に寺まで往復を繰り返しています。

五月の連休明けから手間替えの仏事が続いていて、そういう時は万善寺の東堂さんも一緒にご近所の寺院へおつとめにお参りさせていただいています。

おかみさんのほうは、そのようにチョコチョコとあちこちの寺へ東堂さんも一緒に出かけることをあまり好ましく思わないようで、私が東堂さんを連れ出すたびに延々と小言が続きます。
東堂さん本人は、外へ出かけることが好きなので、私が誘うととても機嫌よくついてきます。

お寺参りをすると、最近では1年に数回しか会うことのなくなった同業の住職さんの顔が見られるので、会話が弾みます。
組寺院の中では、万善寺東堂さんが最長老ですから、何かにつけて気を使ってもらったりして益々調子に乗って舌の滑りもよくなって絶好調。
ある程度のところで上手に横合いから口を挟んで早々と退散するようにしないと東堂さんのお話がどんどん膨らんで、次第に作り話の世界にはまっていきます。
私は日ごろからそのような事態へ遭遇することに慣れているので、「また始まったか・・」と、適当に受け流しつつあまり細かいところを追求しないように話をはぐらかしたりするのですが、東堂さんの作り話に慣れていない皆さんは、内容の意外さに感心したりびっくりしたりで、そのような反応がまたまた東堂さんを調子に乗らせて、収集がつかなくなってしまいます。
今回も、なかなかリアルなお話が始まって、結局、ほんの2・30分の間に東堂さんと同い年の同宗の住職さんを介護施設へ入所させてしまいました。
私がいないところでどんなお話を作っているか計り知れないものがあります。

彫刻家というと、むさくるしくて汗臭い男共の集団と思われがちですが、絵画と同じように最近は驚くほど女性作家が多くなっていて、なかなか頼もしい限りです。
今回の小品展で初回に続いて2回目の出品をしていただいた高橋さんは、とても女性らしい、日常の風景を切り取ったような情感の漂う具象彫刻を造り続けていらっしゃいます。
グループ展などでご一緒の時も、私たちのおかあさんのような存在で、微細の気配りにみんなが甘えっぱなしです。
聞くところによると、この近年は介護の忙しさで彫刻に集中することが出来なかったということです。それでも、造る彫刻はちゃんと性根が入っていてさすがだなぁと思います。

他にも知り合いの作家が家庭の事情ということで制作発表活動を休止しました。
世の中は、介護保険やら国民健康保険やら、国に上納することが多くていやになります。吸い上げられた保険金は国のお役人が使いたい放題使って、結局埋め合わせも出来なくなっているようですね。
彫刻の材料代を切り詰めてお国に寄付しているようなものです。

せめて、彫刻を造ったり見たりしている時だけでも、世知辛い世間を忘れて造形や素材の面白さに浸ることが出来るといいなあと思っています。

高橋千代子 2011年作 「木漏れ日」

IMG_4058.jpg

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