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工房むうあと鉄の手仕事

鉄の彫刻家、吉田正純の手仕事、彫刻や展覧会の紹介、万善寺住職活動など、さまざまな日常を公開します。

棚行(たなぎょう) 

2012/08/06
Mon. 07:16

私が寺で暮らし始めてから、一粒も雨が落ちません。
毎晩夜になると、カエルがうるさく鳴き始めるので、ひょっとして今夜は雨でも降るかなと期待しますが、結局(私の書斎兼、居間兼、寝室のロフトだけは)熱帯夜のまま朝を迎えます。
これで一雨降れば、熱を溜めた瓦やトタンも冷えてくれるのでしょうが、期待だけで終わってしまいます。

そんな訳で、島根県も万善寺のあたりは、夕立もこない毎日が続いています。
私の方は、朝早くから白衣に改良衣に白足袋の坊主スタイルで、広島県との県境の中国山地に沿って棚行しています。
その日の最初のお宅まで車で30分。
ぐるっと回って、最後のお宅からまたまた30分。
市街地の寺だと、隣から隣の棚行で、その30分の間に軽く4〜5軒は回れるだろう時間をダラダラ使っています。

台風の影響なのでしょうか、比較的厚い雲が漂っていますが、積乱雲は見られません。
寺の裏山あたりにググッと盛り上がったりしてくれると、涼しくなるのですがねぇ〜・・

さて、万善寺からのお盆のご案内をひとつ・・
お近くの方は、遠慮なくお参り頂き、話題のネタにでもしてください。
いつものナンチャッテ坊主が、年に1度のナンチャッテ導師を務めております。

○お盆、棚行(たなぎょう)のご案内
・・・8月18日午後2時から〜万善寺施食鬼・大般若会

棚経(たなぎょう)とも、書くことがあり、坊主が各家々の施餓鬼棚を巡り、お経を読み上げるお盆参りのことを「棚行」と言います。

お盆の時期なると各家々では、縁側や窓際に施餓鬼棚を作り、夏野菜やお菓子、お団子などの他に、ご先祖様ゆかりの品々等をお供えして季節の花を飾り、ご先祖様をお迎えします。
最近では、施餓鬼棚を用意されるお宅を見かける事が無くなりました。
そのかわり、坊主は各家々のお仏壇へお参りしてお経を読み上げ、そのお宅のご先祖様の供養をさせて頂くようになってきました。

施餓鬼とは、属に「餓鬼に施す」意味としてとらえられていますが、その「餓鬼」とは、六道(天上道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道)世界の一つで、当初は、その六道世界の餓鬼だけを対象にたくさんの食べ物を施して、腹を空かせた餓鬼を供養することの仏事でありました。
その仏事へ、次第に一般大衆の民衆信仰が加わり、ご先祖様へも一緒に食べ物をお供えして差し上げようという先亡精霊供養が合体し始めて今日のような仏事に変化してきました。
万善寺では、そのような仏事解釈の変化を受け、広く三界萬霊へ食べ物を施すことの意味合いを尊重し、「施食会(せじきえ)」と称して、お盆の法要をさせて頂いています。

棚行で用意されていた施餓鬼棚の起源は、その「餓鬼に施す」ことから、拡大解釈されたご先祖様をお迎えすることのむかえ盆信仰などと一つになって形成されてきた民衆信仰が形になって引き継がれてきたものと思われます。

IMG_5256.jpg

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